ホワイトハウスで、2016年末までに予定していたアフガニスタン駐留米軍の完全撤退を断念したことを発表するバラク・オバマ米大統領。右はジョー・バイデン副大統領、左はアシュトン・カーター国防長官、左端はジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長=2015年10月15日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】
「最も厳粛な決断」
オバマ氏は2017年以降の米軍駐留を発表した15日の記者会見で「私がした中で最も厳粛な決断だ。米軍最高司令官として、米国へのテロ攻撃を防ぐという国家安全保障上の利益にとってこの任務が不可欠だと信じている」と述べた。
01年の米中枢同時テロを受けてブッシュ前政権が始めた戦争への厭戦(えんせん)ムードに乗って就任したオバマ氏は09年にアフガンに3万3000人を増派し10万人規模とした後、イラクとともに米軍の撤収を進めた。
11年末にはイラクから完全撤収。アフガンからも17年1月に自らの大統領任期が終わるのを前に首都カブールの大使館警備要員など約1000人を残して完全撤収する予定だった。
オバマ氏が米軍駐留に代わる対テロ戦略の中枢に据えたのが、現地部隊の育成だった。昨年5月、アフガン完全撤収への工程表を発表した際、オバマ氏は「選挙された政権に移行し、治安部隊に全責任を持たせる。これこそが21世紀の戦争終結の形だ」と語っていた。「軍事より外交」をモットーに米軍の関与を減らし、自国の安全は自国で守らせるというのがオバマ氏の理想だった。