住民説明会に出席し、記者に囲まれ質問に答える旭化成建材の前田富弘社長=2015年10月16日夜、神奈川県横浜市都筑区(川口良介撮影)【拡大】
こうした地盤データの改竄がくい38本、くいの先端部を固める「根固め」のために注入するセメント液の量を確認する流量計データの改竄が45本分で、13本は不正が重複していた。
掘削に使う1本のドリルから電気を流し、セメント液も注入、いずれのデータも同じ機械で計測、記録していたという。
旭化成は旭化成建材がくい打ち施工したデータがある調査対象の約3000棟の所在地などの概要を月内にも公表する方針だ。一方、横浜市などは建築基準法に抵触する疑いもあるとみて調査している。
≪「すべての精査は無理」 見抜けなかった複合偽装≫
マンション傾斜問題は、くいを打ち込む地盤の強度だけでなく、補強用のセメント量のデータまで改竄されていたことが判明するなど深刻の度を増している。データ改竄に手を染めたとみられる旭化成建材の男性管理者は、これまでの旭化成側の聞き取りに対して明確には不正行為を認めていないという。住民の生活を砕いた「複合偽装」は、なぜチェックできなかったのか。