住民説明会に出席し、記者に囲まれ質問に答える旭化成建材の前田富弘社長=2015年10月16日夜、神奈川県横浜市都筑区(川口良介撮影)【拡大】
提出の法的義務なし
一般的に、施工主は物件の耐震強度などが建築基準法をクリアしているかどうかの確認検査を受ける必要があるが、多くは民間の指定確認検査機関に持ち込まれる。横浜市によると、着工後に行ったくい打ち施工のデータの提出を業者に求めるかどうかは、検査機関が判断するという。
三井住友建設は問題のマンションについて検査機関に確認を申請。改竄されたデータを提出したかどうかについては「確認中」としている。いずれにしろ、くいは地中に埋まっており、データの「原本」が偽装されている以上、膨大な資料の中から改竄を発見するのは困難だったとみられる。
業者には自治体へのデータ提出の法的義務もなく、データの適正さは「検査機関にお願いするしかない」(横浜市)のが現状だ。
2005年に発覚した耐震強度偽装事件を受け、建築基準法が06年に改正された。構造計算の二重チェックである「適合性判定」の義務付けや罰則強化により、住まいの安心は担保されたはずだった。