訪問した先々では、驚くほど大勢の村人と子供たちが輝くような笑顔で迎えてくれる。ある村では、支援された牛からとれるミルクを共同管理・販売しているグループの話を聞いた。日雇い労働に就くしかなく、安定した収入がなかったこの村の人々にとって、ミルク販売による収入源ができたことが大きな自信につながっているという。
ある女性がすっと立ち上がり、家計に余裕ができたことで彼女の子供に生じた変化を話してくれた。「以前は500人中400番台だった成績が2番を取るまでになり、さらに上の学校に進みたいとまで話すようになりました。一言、感謝をお伝えしたくて…」。緊張しながらも誇らしそうな笑顔を見せてくれたそのお母さんに、大きな拍手が湧き起こった。
「(支援金が)ただ通帳から引き落とされるだけのように感じていたが、大河の一滴でもどれほど現地の方の力になっているか、行動するかしないかの力を知りました。現地の方からの歓迎を受け、大河の一滴以上の幸せを教えていただきました」と語るツアー参加者もいた。参加者はこうした村の人々との交流によって「自分の支援は確実に届いている」と実感できたようだった。