自民党総裁に再選され、記者会見する安倍晋三(しんぞう)首相。「GDP600兆円」の目標を打ち出した=2015年9月24日、東京都千代田区永田町の自民党本部(酒巻俊介撮影)【拡大】
その間、7~9月期のGDP速報値がゼロまたはマイナス成長を告げようと、企業や消費者の目はもっぱら軽減税率と予定通りの増税に向けられる。14年度に続き、2四半期連続のマイナスの成長率になれば「アベノミクスの失敗だ」と野党や一部メディアは騒ぎ立てるだろう。真相はまさしく消費税不況なのだが、8%への税率引き上げを決めたのは前政権の民主党だとしても、実行したのが現政権だから、安倍内閣も消費税増税が元凶だとは言いづらい。実のところ、8%増税の実行について、「増税しても、金融の異次元緩和で成長は続く」という黒田東彦日銀総裁の助言に従ったことを悔やむ安倍首相としても、これまで通り、「景気回復基調に変わりない」と言い張るしかない。黒田氏が財務官僚OBであることを勘案しても、財務官僚による官邸の誘導はある意味、見事というしかないが、それは国家を自滅させる悪魔の呪縛である。