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社会の「約束」を踏みにじった情報偽装 渡辺武達 (3/3ページ)

2015.10.28 11:00

傾斜が判明した横浜市都筑区のマンション=2015年10月22日、神奈川県(共同通信社ヘリから撮影)

傾斜が判明した横浜市都筑区のマンション=2015年10月22日、神奈川県(共同通信社ヘリから撮影)【拡大】

 今回のマンション傾斜問題では、くい打ちの施工会社の親会社、マンション全体の建築会社、完成したマンションの販売会社はいずれも世間では一流とされているところばかりである。入居者はそれらを信用し、「終(つい)の棲家(すみか)」として購入している。結果として、それらの善良な人たちをだまして、金儲けをしたことに対して怒りを持ち、自由市場主義の暗部を根底から糾弾しなければ、こうした事件はこれからも続く。

 赤信号は「止まれ」

 よく考えてほしい。赤信号は「止まれ」なので、歩行者は前方の青信号を見て、横から車が突っ込んでくることはないと信じて交差点を渡る。それを「信頼の原則」というが、世の中は無数のそうした原則で成り立っており、その原則は人間相互の約束事として存在しており、それによって公益性が確保されている。一連の問題では、その約束が、社会的強者である大企業の情報偽装によって踏みにじられたのである。(同志社大学名誉教授 メディア・情報学者 渡辺武達(わたなべ・たけさと)/SANKEI EXPRESS

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