八代亜紀は日本を代表する演歌歌手であり、3年前にはジャズアルバムを発表するなど、天性の声と独特な歌回しを生かした作品を積極的に発表している。今回は、初のブルースアルバム「哀歌-aiuta」を発表した。彼女の歌には、常々ブルースのフィーリングを感じていたので、最初このニュースにはさほど驚かなかったが、実際に一曲一曲を全く違うテイストで歌っているのを聴いて、楽曲を自分のものに引き寄せる感覚が素晴らしいと感じ入ってしまった。
若手作曲家を交えて
プロデュースは元JUN SKY WALKER(S)の寺岡呼人。ゆずのプロデューサーとして知られる他、多くのアーティストを手掛けている。彼はレコーディングの様子について次のように語っている。
「レコーディングさせていただいて、とにもかくにも驚いたのは、その歌唱力と説得力です。リズム録(ど)りの際、ご本人はあまり歌いたがらず、“そこを何とか!”と仮歌をお願いすると、ビックリするような歌をサラッと歌い、その歌にミュージシャンたちも鼓舞され、演奏がガラッと変わるのです。歌入れも大体1テイクか2テイクで終わり。1日で最大5曲の歌を入れたこともあります。しかもどれも完璧なのです」