はたきこみで嘉風をくだした白鵬(中央)=2015年11月11日、福岡県福岡市博多区の福岡国際センター(永田直也撮影)【拡大】
大相撲九州場所4日目は11日、福岡国際センターで行われ、今場所初めて横綱、大関陣が安泰だった。休場明けの横綱白鵬は先場所敗れた小結嘉風(よしかぜ)をはたき込んで4連勝とした。他の2横綱は鶴竜(かくりゅう)が大砂嵐(おおすなあらし)を寄り切り、日馬富士も逸ノ城(いちのじょう)を下手投げで退け、ともに3勝1敗。
勝負を制した白鵬はばつが悪そうな表情だった。右に動きながら張って立つと、低く突っ込んできた嘉風は目標を失い、一瞬で前に落ちた。わずか0秒7の決着で客席のため息を誘い、「やっちゃった。ここに来ている人たちに良いものを見せられなかったのは申し訳ない」とわびた。
左膝負傷で横綱昇進後初めて休場した先場所。テレビで大相撲中継を見て印象に残った力士を問われると「嘉風でしょう」と即答していた。自身を含め、2横綱2大関を撃破した33歳の元には今場所前出稽古して胸を合わせるなど、明らかに意識していた。