経産省は、戸籍の性別を変更すればトイレの使用制限は設けないとしているが、職員は性別変更の要件のひとつである性別適合手術を病気のため受けられていない。
人事担当者や上司からは「性別適合手術を受けないのなら男に戻ってはどうか」「異動先ではカミングアウトが必要だ」などといわれ、こうした発言に悩み、鬱病と診断され、昨年春まで1年以上休職した。
職員は人格権の侵害を訴えており、提訴後の記者会見で「(トイレの使用制限は)アイデンティティーの否定で、人権無視だ。他の女性と同じように処遇してほしい」と強調した。
適合手術ネックに
この職員のように、心と体の性が一致しない性同一性障害の当事者の中には、外見や名前を変えることで普段は自分の思う性で暮らしていても、戸籍はそのままの人が少なくない。戸籍の性別変更には厳格な要件があることが背景にあると指摘されている。