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人間の悲しさと面白さ、温かい目線で 小川絵梨子、中嶋しゅう 舞台「スポケーンの左手」 (2/3ページ)

2015.11.14 13:30

プライベートでは父娘のような間柄という小川絵梨子さん(右)と中嶋しゅうさん=2015年10月26日、東京都世田谷区(野村成次撮影)

プライベートでは父娘のような間柄という小川絵梨子さん(右)と中嶋しゅうさん=2015年10月26日、東京都世田谷区(野村成次撮影)【拡大】

 ただ「差別を書いているわけではなく、目線は温かい『大人の童話』」(小川)とも。中嶋は「社会になじめくても一生懸命、生きようとしている弱者が描かれている」とみる。

 物語の重要な要素となるのが、失った左手に対するカーマイケルの執着心だ。襲われて切られたのか、自殺行為で失ったのかは曖昧で、戻らないことを受け入れられず、喪失感を復讐(ふくしゅう)で埋めようとする。

 「現代でも、端から見ればつまらないことに執着する人はいる。そうするしかない人間の悲しさや面白さなど、いろんな部分を観察して喜劇に仕立てている」と中嶋。「被害者と加害者の関係は日常から戦争レベルまである。(登場人物が)だまし、だまされる関係を行ったり来たりする様子を描いている」と小川。

 翻訳も担当した小川は、「原文は崩した言葉が多くて、訳は難しかった」と打ち明ける。「ストーリーに、このシーンがどう貢献しているのか分からなくなると原文に戻る」。稽古場では気になることがあると、俳優たちと話し合いながら訳文を少しずつ手直ししていくという、芳醇(ほうじゅん)な時間が流れた。

イメージ通りの配役

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