真面目な市バス運転手
89人が死亡したバタクラン劇場で自爆したサミ・アミムール容疑者(28)も周囲からは、「礼儀正しく物静かな人」と見られていた。アルジェリア移民の両親と2人の姉妹の5人家族で、パリドランシーで暮らし、地元の学校卒業後は、市バスの運転手として「問題なく真面目に働いていた」(近所の住民)。
2013年ごろからアラビア語が不得手にもかかわらず、インターネットでイスラム教の説法を食い入るように見るようになり、家族の女性にブルカ(イスラム教徒の女性用の全身を覆う衣服)を着用するよう迫った。あるときはモスクの帰りに父にこうつぶやいたという。「(米中枢同時テロの首謀者)ビンラーディンの誇りに触れられた」。その後、シリアに渡り、イスラム国に参加した。
国内いる間に洗脳?
バタクラン劇場で銃を乱射したイスマイル・モステファイ容疑者も目立たず地味な性格で、1年ほど前までパン職人を目指して研修を受けていたが、やはり突如、シリアへ渡った。