10月27日、韓国国会で施政方針演説を行う朴槿恵(パク・クネ)大統領。歴史教科書の国定化についても理解を求めた=2015年、韓国・首都ソウル(AP)【拡大】
【国際情勢分析】
韓国政府は、中学・高校の歴史教科書について現行の検定制をやめ、国定教科書に一本化するという方針を10月中旬に明らかにした。2017年に入学する新入生が使用する教科書から国定教科書が導入される。この政府方針に野党や左派系紙が日本統治時代や朴槿恵(パク・クネ)大統領(63)の父、朴正煕(チョンヒ)元大統領(1917~79年)による「軍事独裁を美化しようとしている」などと激しく反発している。
背景に偏向性の問題
国定化について、朴槿恵大統領は10月27日に国会で行った施政方針演説で「歴史教育を正常化することは当然の課題で、われわれの世代の使命」と訴えた。さらに「一部から歴史の歪曲(わいきょく)や美化があると懸念されているが、そういう教科書が作られることについては決して座視しない」と強調した。
一方、保守系紙も“左寄り”の現行教科書を問題視しながらも、性急とも言える国定化には慎重な姿勢を示している。