「普段は口に出して言えないことも、歌にはぶつけることができる」。特に赤裸々に心情を吐露した「ユー・オウタ・ノウ」の大ヒットは、アブリル・ラビーンら女性ロックシンガーが多数輩出されたように多大な影響を与え、他にもポップ界からはケイティー・ペリー、R&B界からはビヨンセがアラニスの大ファンであることを公言。リアルタイムで体験していないテイラー・スウィフトやマイリー・サイラスなども彼女の曲をカバーしていて、高いリスペクトを受けている。
今年デビュー20周年を迎えて制作された「ジャグド・リトル・ピル コレクターズ・エディション」(4CD)には、アラニスの早熟ぶりを知ることができる未発表デモ10曲や、デビュー直後のロンドンで収録された未発表のライブ音源、自身のエッセーや、当時のことを記したプロデューサー、グレン・バラードのエッセーも収録されている。音楽史に名を残す名盤をくまなく堪能できる、ロックファンにはたまらない貴重な内容だ。(音楽ジャーナリスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS)