FBIの情報だと、米国で生まれたファルーク容疑者は米国籍で、パキスタン国籍のマリク容疑者は昨年7月、婚約者用ビザで米国に入国したということだ。
ファルーク容疑者のような米国で生まれ育ったイスラム教を信じる市民で、中東でパートナーを見つける人は万単位でいる。これらの人々を潜在的なテロリストと見なして監視することは不可能だ。来年の米大統領選の共和党候補者指名争いで現在トップのドナルド・トランプ氏は、11月7日に露骨な排外主義的発言を行った。
<(トランプ氏は、)銃乱射事件を受け、イスラム教徒が米国に入国することを全面的に禁止すべきだとする声明を発表した。/トランプ氏はイスラム教徒が米国民への憎悪を強め、イスラム法により聖戦が正当化されていると指摘。「わが国が、聖戦のみを信じて人命を尊重する感覚を持たない人々による恐ろしい攻撃の犠牲になってはならない」とした。>(12月8日「産経ニュース」)
トランプ発言に見られるような、イスラム教徒を一律に敵視する排外主義的機運が米国社会に広がる危険がある。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS)