今年10月3日の創立記念日に学生にスピーチする中国人民大学の陳雨露学長(現・中国人民銀行副総裁)。人民大は国家重点大学に指定される名門でありながら、入試での点数売買が広く行われていた=2015年、中国・首都北京市(ロイター)【拡大】
「高考」は、一発勝負の試験の点数で志望校・学科への進学の可否が決まる全国共通入試で、15年は942万人が出願した。ただ例外的に各大学が独自に筆記試験と面接を実施し、さらに「高考」で一定の点数を取れば入学できる制度もある。
ネット上に不正の噂
蔡被告は「自主選抜」と呼ばれるこの入試制度を悪用し、高考の点が合格ラインに達していない生徒らから賄賂を受け取っていたようだ。北京の有力紙、新京報は人民大の自主選抜制度を利用した学生らを取材。記事によれば、人民大には入試でげたを履かせるための明確な「相場」があり、蔡被告はテストの出来に応じて5万~80万元を受験生側に要求していたという。
蔡被告は北京の名門・清華大を卒業後、同じく北京にある中国人民大で経済学の博士号を取得。中国人民大教授の肩書も持っていた。
人民大の入試の不正は10年以降、ネット上に噂が拡散し、13年9月には中国共産党の中央巡視チームが大学としては初めて人民大に査察に入り、党規違反や法律違反について調査を開始。13年11月には偽のパスポートを所持して広東省深●(=土へんに川、しんせん)の空港からカナダに逃亡しようとした蔡被告が当局に拘束された。