2011年7月、サッカー女子W杯で米国を破って初優勝を果たし、トロフィーを掲げる澤穂希(さわ・ほまれ)=ドイツ・ヘッセン州フランクフルト(共同)【拡大】
8月にはJ1仙台のスタッフ、辻上裕章(つじかみ・ひろあき)氏との結婚を発表した。INAC神戸は、今季最後の公式戦として皇后杯全日本女子選手権を戦っており、19日の準々決勝で、AS埼玉と対戦する。
「諦めない気持ち大事」
残したのはタイトルだけではない。勝つための見本を示してきた。「体を張り、プレーで証明すること。それを背中で見せるのが自分の役割」が口癖で、練習から相手に激しく、自らに厳しく取り組んだ。
「勝ち上がるには、チームの団結力が絶対に必要」という信念に裏打ちされている。今夏のW杯カナダ大会では、決勝トーナメントから控えに回った。それでも、練習では声かけや道具運び、試合時には仲間への給水ボトルの手渡しなど、裏方に徹し労を惜しまなかった。
いたわりの心遣いもきめ細やかだった。カナダ入りの直前、FW岩渕真奈(まな、22)=バイエルン・ミュンヘン=が国内合宿で右膝を負傷した。出場が危ぶまれたホープを「絶対に大丈夫だよ」と励ました。INAC神戸のチームメートで当時新人だった京川舞(きょうかわ・まい、21)が12年5月に左膝を負傷し、ロンドン五輪が絶望的となった際も「治らないけがはないよ。前向きに頑張ってね、大丈夫だよ」と直筆の手紙をしたためた。