金融政策決定会合後、記者会見する日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁(右端)=2015年12月18日午後、東京都中央区日本橋本石町の日本銀行本店(共同)【拡大】
Q 買い取る国債の量も増やせばよかったのでは
A 日銀は今のところ景気と物価の見通しは下振れしていないため、国債の買い入れ拡大は必要ないと考えました。16日には米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切りました。日銀が国債の買い入れを増やせば市場に出回る資金の量が増えて円安ドル高が加速しそうです。そうなれば輸入物価が上昇して食品や衣料品などがさらに値上がりし、家計を圧迫する恐れがあります。
Q 再来年は消費税再増税も予定されているので、困りますね
A 日銀としては十分な賃上げが実現するまで、国債の買い入れを増やす追加緩和は実施しにくい状況です。とはいえ目指す2%の物価上昇目標の達成時期先送りを繰り返しており、何もしないと政策への信認が揺らぎかねません。今回の緩和強化策に株式市場は落胆したようですが、苦肉の策だったといえるでしょう。