中国・広東省深●(=土へんに川、しんせん)市の土砂崩れ現場で、犠牲者に黙とうする救助隊員ら=2015年12月26日(新華社=共同)【拡大】
自画自賛の報道
生存者発見は発生から67時間後の23日朝に救出された男性1人にとどまっており、不満を募らせる不明者家族や関係者を警戒した可能性がある。
一方で当局の統制下にあるメディアは男性救出を美談仕立てで報道。国営通信新華社傘下の新聞は「災害は不幸ではあるが、救援活動は合格点」との評論を掲載し、当局の迅速な情報提供がデマの拡大を防ぎ「世論の二次災害」(社会不安の意)を阻止したと誇った。
「受けるべき処分は受ける」。深セン市トップの馬興瑞・市共産党委員会書記は25日夜の記者会見で、日本での企業不祥事さながらに頭を下げ謝罪した。「深センほどの大都市のトップが公の場で頭を下げるのには驚いた。中央政府の危機感を示している」(中国駐在の外交官)との声が漏れる。
癒着疑惑隠しか
異例の謝罪の背景には、残土置き場をめぐる市政府の対応の不備や業者と当局との癒着疑惑も意識した可能性がある。
残土の管理をしていたのは緑化事業関連会社だが、当局が残土置き場事業の入札を実施した際、落札したのは別の不動産関連会社だった。公共事業を下請けに丸投げするのは違法だが、不動産会社はこの事業を75万元(約1400万円)で緑化会社に転売。当局はこれを事実上、黙認していた。