台湾有事の際、米軍の最前線基地となる沖縄県の嘉手納基地。米ランド研究所の米中戦力分析では、緒戦の中国のミサイル攻撃で基地は一旦閉鎖を余儀なくされるという=2015年5月2日、沖縄県中頭郡嘉手納町(門井聡撮影)【拡大】
《陥落した台湾は敵の突出陣地と成り、沖縄への空爆力は中国本土を出撃する作戦に比し2倍の威力に増大される》
ミサイルで嘉手納は閉鎖
今次本題はここから。
《台湾陥落は不沈空母及び不沈潜水母艦が敵の手に有るに等しい。沖縄とフィリピンをにらむ敵の理想的出撃拠点に、同時に米軍が沖縄やフィリピンを出撃し中国大陸を攻撃する際の一大抵抗拠点にも成る》
中国にとり、台湾の現行価値は1950年代に比べ飛躍的に高まった。資源欲しさに、東シナ海では沖縄県・尖閣諸島占領を狙い、南シナ海でも人工島を造成し軍事基地化している。東/南シナ海を分ける要衝が台湾である。中国の軍事支配を食い止めるべく、日米で戦力拡大すべき重大局面だが、ランドは《中国本土に近い台湾海峡の軍事バランスは、米軍に年々厳しく推移している》と言い切った。