台湾有事の際、米軍の最前線基地となる沖縄県の嘉手納基地。米ランド研究所の米中戦力分析では、緒戦の中国のミサイル攻撃で基地は一旦閉鎖を余儀なくされるという=2015年5月2日、沖縄県中頭郡嘉手納町(門井聡撮影)【拡大】
牙をそぎ、再び米国に、西洋に刃向かわぬようブレーキ(洗脳)を掛けたのだ。結果、朝鮮半島の東側は安全保障上の空白となり、前述のアチソン発言もあり、朝鮮戦争を誘発。中国やソ連、北朝鮮が地球の平和をかき乱し、現在も続く。
オバマ政権の中国甘やかし(アクセル)は目に余る。台湾への4年ぶりの兵器輸出も、中国に異常接近を謀る国民党や中国を警戒する共和党が圧力として機能しただけで、またも消極的対中牽制だった。
米国の次期政権は、レーガン政権が83年に発出した《6カ条の保証》を宣言するときだ。すなわち-(1)台湾への兵器輸出終了期限は設定せず(2)兵器輸出に関し中国とは事前協議せず(3)台中仲介はせず(4)台湾関係法は修正せず(5)台湾の主権への立場を変更せず(6)台湾に中国との交渉を慫慂せず。
中国をここまで傲慢で危ない帝国にした責任の全てが米国ではない。絵に描いたごとき米国の愚民化謀略を受けいれ、戦うべきときに戦えぬ国家に成り下がった日本のふがいなさも大きな要因だ。戦えぬどころか「台湾有事=日本有事」という、眼前の危機にすら気付かない。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)