12月20日、中国・広東省深●(=土へんに川、しんせん)市で起きた土砂崩れの現場=2015年(AP=共同)【拡大】
≪責任追及おざなり 安全対策は後回し≫
大規模な産業事故が多発する中国では、当局と業者の癒着の闇は深く、原因や責任の追及が徹底されないケースが多い。地元政府批判から体制批判への転化を警戒する習近平指導部は、広東省深セン市の土砂崩れ事故でも、被害者家族への補償金支給などで早期の幕引きを図るとみられる。
中国政府によると、全国で今年上半期に起きた大きな産業事故は498件で、死者は2136人。11月も50件発生し、217人が死亡・行方不明となった。
経済が減速する中、コストがかかる安全対策は後回しにされ、業者と結託し監督を怠る当局者も多いと指摘される。習指導部は反腐敗運動を進めるが「地方末端の汚職は依然深刻」(中国メディア元幹部)という。
25日にも山東省平邑県の石膏(せっこう)鉱山で崩落事故が起き約20人が閉じ込められた。中国紙によると、当局は10月に安全性の問題から操業停止を命じたが採掘は続いていたといい、安全監督の機能不全が浮き彫りとなった。
天津市で8月、170人以上の犠牲が出た大規模爆発でも、大量の化学物質を違法に保管していた倉庫会社と当局者の癒着が指摘されるが、4カ月以上たっても実態は明らかにされていない。(共同/SANKEI EXPRESS)