行政処分を受けた三井住友建設の新井英雄社長(左)と旭化成建材の前田富弘社長(右から3人目)ら=2016年1月13日、埼玉県さいたま市中央区(三尾郁恵撮影)【拡大】
国交省には2005年に発覚した1級建築士による耐震強度偽装事件の苦い記憶がある。法改正で建築確認審査を厳しくした結果、住宅の着工、販売が落ち込み「官製不況」と批判された。
政界の反応が「横浜以外では安全性の問題は出ていない」(自民党)と淡々としていることも消極姿勢の背景にある。
調査着手できず
こうした中、関係者の注目はあらためて横浜市のマンションに注がれている。
ある大手建設会社の広報担当者は「問題の端緒となったマンション傾斜の原因が不明のままでは、業界の信頼回復につながらない」と指摘する。万一、今後の調査でくいの打ち込み不足が原因だとする結果が出れば、国の幕引きの思惑は崩れ、住民の不安も一気に再燃しかねない。
横浜市は昨年11月「住民退避の必要はない」と一定の安全性が保たれていることを確認。その上で、三井住友建設などに傾斜原因を突き止めるためのボーリング調査を指示しているが、住民の同意取り付けなどが難航し、いまだに実施に至っていない。(SANKEI EXPRESS)