記者会見でマンション傾斜問題をめぐる調査について説明する石井啓一国土交通相=2015年10月23日午前、国土交通省(共同)【拡大】
石井啓一国土交通相は23日、旭化成の子会社「旭化成建材」(東京)に対し、くい打ちを請け負った3040件の物件の調査結果を来月13日までに報告するよう指示した。横浜市都筑(つづき)区のマンション傾斜問題でデータ改竄(かいざん)に関わった男性が担当した41件と病院や学校の調査を優先することを要請。旭化成は調査実施を住民や管理者に連絡する作業に着手した。
連絡を受けた場合、自治体では岩手、山口、熊本の各県や秋田、仙台、金沢の各市が公表する方針を表明した。菅義偉(すが・よしひで)官房長官が記者会見で「販売業者は売り主として瑕疵(かし)のない安全な物件を提供する責任がある」と売り主の三井不動産レジデンシャル(東京)にも責任があるとの認識を示し、馳浩文部科学相も報告を要請。問題は政権全体の課題として一段と広がる可能性が出てきた。
旭化成は住民などに連絡しないとの従来方針を転換した。国交省は元請け建設会社や売り主と連携して調査を進めるよう旭化成側に求めた。
自治体は病院や学校のほか県庁などの建物や公民館、消防署などを管理している。旭化成側から通知があった場合の対応に関する取材に対し、「公表する」との回答の一方で、「不安をあおるので危険性が分かるまで公表しない」「国の方針に従う」とした自治体もあった。