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進化する豆腐 ソーセージやハムに ドイツ・フライブルク (2/3ページ)

2016.1.17 11:00

有機栽培の大豆でつくられる豆腐。これが豆腐ソーセージなどの基礎となる=ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク(タイフン提供)

有機栽培の大豆でつくられる豆腐。これが豆腐ソーセージなどの基礎となる=ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク(タイフン提供)【拡大】

  • 製造途中の豆腐ソーセージ。見た目はほとんど肉のソーセージとかわらない=ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク(タイフン提供)
  • ハムを模した豆腐製品。従業員が品質を確かめながら、パックに詰める=2016年1月11日、ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク(宮下日出男撮影)
  • タイフンの敷地内にある鳥居と大豆をかたどった置物。大豆の収穫の際にはここでちょっとした収穫祭も行われる=2016年1月11日、ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク(宮下日出男撮影)
  • タイフンで製造された豆腐のソーセージ、ハム、ハンバーグなどの製品=2016年1月12日、ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク(宮下日出男撮影)
  • ドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州フライブルク

 日本人にもなじみのある絹ごし豆腐のほか、砕いて練り物状にした豆腐を使ったソーセージやハム、ハンバーグなど商品の数は約30種類に上る。売り上げは右肩上がりで、2014年には約3000万ユーロ(約38億円)と09年の倍近くに増えた。生産能力は限界に近づき、設備拡張を計画中だ。

 食肉代替品で注目

 タイフンの豆腐関連製品の売り上げが伸びた要因の一つは、ドイツで従来の肉食の多い食生活を野菜中心に変えようとの動きが近年強まっていることがある。「ドイツ・ベジタリアン協会」によると、豆腐などを材料にした食肉の代替製品の国内の売り上げは08年から毎年3割程度増え、14年は約1億ユーロに上った。

 こうした動きの背景に指摘されるのは健康志向の高まりのほか、ドイツでもともと高い環境や動物愛護への意識がある。さらに数年前、著名なベジタリアン料理人が調理本を出すなどしてブームを後押しもした。ある大学の調査によると、成人の約4%がベジタリアンで、ほかに肉を食べる量を減らそうという人が約1割を占める。

 その結果、ベジタリアンのレストランも増え、従来は自然食品店にほぼ限られていた豆腐製品などの食肉の代替品も一般のスーパーの店頭に並ぶようになった。「消費者にとり選択肢が広がり、競争も激しくなった」(クイパースさん)状態だ。

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