満開のリンゴ畑のなかを選手たちが駆け抜けていく。標高500メートルから1000メートルのこのエリアはリンゴ栽培に適しているという=イタリア・トレンティーノ=アルト・アディジェ州(田中苑子さん撮影)【拡大】
ただ大規模なジロ・デ・イタリアに比べると、良くも悪くも外国から駆けつけるような熱狂的なファンは少なく、メディアやセキュリティーの数も少ない。そのため、レースが始まる少し前に会場に行けば、すぐに選手たちに会える環境がある。つまり、高齢者や子供たちにも観戦しやすいのだ。全世界から注目され、華やかな興行としてのレースもいいが、子供たちが手作りの横断幕を持って、100年前と変わらない姿で応援する光景は、イタリアの文化に根付いている。(写真・文:フリーランスカメラマン 田中苑子(そのこ)/SANKEI EXPRESS)
■たなか・そのこ 1981年、千葉生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年からフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中。