148選手が出場した今年の「ジロ・ローザ」。女子ロードレース界のトップ選手がみな出場する大会で、高いステータスを持つ=2015年7月12日、イタリア・ピエモンテ州ベルバニア(田中苑子さん撮影)【拡大】
3日から10日間の日程で、イタリア北部を中心に“女性版ジロ・デ・イタリア”と呼ばれる「ジロ・ローザ」が開催された。
自転車ロードレースは「ツール・ド・フランス」に代表されるように男性のスポーツという印象が強いが、世界各国で女子の国際レースが開催されており、そこではプロの女子選手たちが活躍している。
女子ロードレース界のトップレースには男子と同様に世界選手権やオリンピックが挙げられるが、自転車ロードレースの醍醐味(だいごみ)である2日以上にわたって開催されるステージレースでは、現在イタリアで開催されているジロ・ローザが世界最高峰の大会となっている。
男子のジロ・デ・イタリアは世界の三大ツールに数えられる大会で、1909年の初開催以来、毎年5月に3週間かけて行われ、厳しい山岳コースが取り入れられるのが特徴で、ピンク色のリーダージャージ「マリアローザ」をかけて例年熱戦が繰り広げられる。
その点、“女性版ジロ・デ・イタリア”の歴史は浅く、初開催は1988年。当初は「ジロ・ドンナ」という大会名だったが、主催者が変わり、近年はジロ・ローザという大会名で開催されるようになった。