148選手が出場した今年の「ジロ・ローザ」。女子ロードレース界のトップ選手がみな出場する大会で、高いステータスを持つ=2015年7月12日、イタリア・ピエモンテ州ベルバニア(田中苑子さん撮影)【拡大】
今年はイタリアの隣国、スロベニアでのスタートとなり、全19チーム、世界チャンピオンを含む148選手が出走した。最初の2日間はスロベニアで、その後、レースは38度を超える酷暑のなかでイタリア本国へと移動し、北部ロンバルディア地方などの山々を舞台に厳しい戦いが繰り広げられた。そして今大会でもっとも厳しいステージと言われていた第6ステージでは、唯一の日本人選手として出場する萩原麻由子(ウィグル・ホンダ)が独走にてステージ優勝を遂げ、日本の自転車競技界にとって歴史的ともいえる大きな勝ち星をつかんだ。
≪チームのための走り 歴史的勝ち星生んだ≫
萩原麻由子にとってジロ・ローザ出場は3年連続3回目。ジロ・ローザをはじめとした国際レースに出場するためには、UCI(国際自転車競技連合)に登録されているチームに加入しなければならず、またチーム内でのメンバー選考に残らないとならないが、日本にはUCI登録の女子チームはない。
鹿屋(かのや)体育大学(鹿児島県鹿屋市)在学中にアジア競技大会で優勝するなどの経歴をもつ萩原は、3年前から本場ヨーロッパに活動拠点を移し、イギリス籍の女子プロチームに所属して世界各国のレースを転戦している。