148選手が出場した今年の「ジロ・ローザ」。女子ロードレース界のトップ選手がみな出場する大会で、高いステータスを持つ=2015年7月12日、イタリア・ピエモンテ州ベルバニア(田中苑子さん撮影)【拡大】
萩原は、3年前の渡欧当初はヨーロッパでの生活になじめずに大きな苦労を味わった。「レース中に自分がどこを走っているのかわからない状態だった」。結果もまったく振るわなかった。しかし、この3年のあいだに競技環境を切り開き、いまではチームとも打ち解け、チームメートやスタッフから高い信頼を得る選手に成長した。
現在、28歳の萩原。ジロ・ローザのあともフランスで開催されたレースで優勝しており、今や世界のトップ選手として認識されるようになった。2016年のリオ五輪、そして20年の東京五輪でのメダル獲得も現実味のある目標となった。(写真・文:フリーランスカメラマン 田中苑子(そのこ)/SANKEI EXPRESS)
■たなか・そのこ 1981年、千葉生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年よりフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中。