北朝鮮による4回目の核実験を受けて、国連安保理緊急会合後に声明を読み上げる1月の議長国ウルグアイのエルビオ・ロセッリ国連大使。今後、実効ある対北制裁を打ち出せるか、国際社会の本気度が問われている=2016年1月6日、米ニューヨーク(ロイター)【拡大】
しかし、1月19日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は「北朝鮮の核実験で浮かび上がった制裁の効果のなさ」と題した記事を掲載。その中で、北東アジアに詳しい元米外交官のエヴァンズ・リヴィア氏は、北が「世界で最も重い制裁を受けている国」とされることがあるのとは反対に、実際は「イランのような全面的な措置は採られていない」と述べる。
記事は、金融取引の遮断を中心に広範な制裁を科したイランと比べ、北朝鮮への制裁は対象が狭いと指摘。北と経済関係が深く、制裁強化の鍵を握る中国が尻込みする中、リヴィア氏は「新たな制裁措置が(北の核開発を止める)目的を達成する望みは薄い」とまで言い切る。
利く金融取引の遮断
イランは昨年7月、米欧や中国など6カ国と核開発問題で最終合意し、今年に入り国連や米欧などの対イラン制裁が解除された。イランを協議のテーブルに引きずり出した背景に、米国主導の制裁があったとの見方が専門家の間で支配的だ。
金融取引の遮断という“兵糧攻め”によって、イランは海外との経済活動が極めて困難になった。イランと取り引きする第三国の企業や金融機関も制裁対象とする措置「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」も採用され、抜け穴のない包囲網が構築された。