シェンゲン圏「最後の機会」
EUのトゥスク大統領は今月、欧州議会への報告で、3月のEU首脳会議が、EUの「戦略」が機能するか判断する最後の機会になると明言。「もし機能しなければ重大な結果に直面する」と述べ、EUを中心に域内の国境で出入国審査を廃止した「シェンゲン圏」の崩壊を例に挙げて警鐘を鳴らした。
シェンゲン圏が体現する「移動の自由」の理念は、難民らの流入を管理しようとドイツなどが昨年9月以降、入国審査を一時的に復活させたことで既に揺らいでいる。
今月にはドイツと並んで難民の目的地となっているスウェーデンがデンマーク国境で入国審査を復活させると、国内での難民滞留を嫌ったデンマークがドイツ国境で同様の措置を開始。オーストリアは難民受け入れ数に上限を設ける考えを示し、波紋を広げた。
EUは25日、アムステルダムで非公式内相会合を開き、入国審査の再導入を最大2年継続できるようにする手続きの準備を欧州委に求めた。過去に例がないこの手続きが実行されれば「移動の自由」の形骸化は避けられない。(共同/SANKEI EXPRESS)