新日鉄住金による日新製鋼の子会社化の検討開始を発表した会見で、握手をする、新日鉄住金の進藤孝生社長(左)と日新製鋼の三喜俊典社長=2016年2月1日午後、東京都中央区(荻窪佳撮影)【拡大】
≪中国リスク回避 体力強化で国際競争生き残り≫
新日鉄住金が日新製鋼の子会社化に踏み切ったのは、中国経済の減速が大きな要因にある。日本の鉄鋼メーカーは、欧米や中国の鉄鋼メーカーに比べると、国内市場が堅調な上、企業の体質強化も進んで優位にあるとされる。国際競争が激しい中、合理化を通じて体力を強化できるかどうかが課題になる。
「中国の過剰生産で、鉄鋼業を取り巻く環境が大変悪化している」
新日鉄住金の進藤社長は1日の記者会見で、日新製鋼を子会社化する理由をこう語った。
新日鉄住金は、新日鉄時代の6年前に日新製鋼への出資拡大を検討したが、公正取引委員会の審査が長引き実現しなかった。今回の子会社化は「中国リスク」が顕在化し始めた昨年秋ごろに検討を始めたという。
中国には町工場レベルを含めると約500の鉄鋼メーカーが乱立しているとされ、それぞれ設備を増強してきた。そこに景気減速による需要減が直撃、中国鉄鋼工業協会加盟のメーカーの約4割が赤字とされ、過剰生産能力は世界生産量の約4分の1に達する。