しかし、言うは易く行うは難しである。世界的にみても実践例は少なく、日本においても超高齢化と医療費が国民所得の1割を超えるまでに増大したことで、ようやく国を挙げた取り組みが本格化したというのが現実である。
赤ひげ大賞授賞式に出席した安倍晋三首相はあいさつの中で「超高齢化のわが国では、国民の医療に対する期待がますます大きくなっている。こうした国民の期待に応えるためにも、『かかりつけ医』を中心とした、『切れ目のない医療・介護』の提供が全国津々浦々で円滑に進むよう地域医療の充実に努めていく」と語った。
地域包括医療は、診療科目ごとの専門病院を作ったり高度医療を提供するということではない。問われているのは、病気予防から死ぬ間際の終末医療まで総合的な保健医療体制の構築が地域ごとにできるかどうかである。そして、地域の「赤ひげ」医師に期待されるのはそれぞれが包括医療の核になってもらうことなのだ。(気仙英郎/SANKEI EXPRESS)