夜勤は月5回で、午後4時30分から翌日午前9時30分までの17時間。実際は食事介助や記録作業が残り、施設を出るのは昼過ぎになった。現在、勤務するグループホームの夜勤は1人体制で「救急搬送に付き添うこともできず、毎日、何も起こらないことを祈っている」という。こうした激務でも、手取りは月20万円を超えたことがない。
女性は「入所者を車椅子に移すとき、疲れで体を落としそうになったり、入所者に『ちょっとまって!』と強く言ってしまったこともある。今回の事件で、さらに介護現場から人が離れないか心配だ」と漏らした。
職員の心のケア必要
日本医療労働組合連合会が全国143カ所の介護施設を対象にした2015年の調査では、124施設が日勤と夜勤の2交代制をとり、約56%にあたる80施設が「夜勤時間が16時間以上」と回答。施設によっては夜勤が月12日に及び、多くが1人体制をとっていた。
東京都文京区の特養ホームでは職員が足りず、一昨年10月から施設の一部を閉鎖。人手不足に悩まされる中、施設長(40)と職員らが定期的に会議を行い、職場環境を話し合うという。