石川県珠洲市(すずし)の郵便局に到着したマイナンバー制度の通知カード=2015年10月(共同)【拡大】
マイナンバー制度の番号通知カードについて日本郵便は1日、45都道府県の計653万通が11月末までに配達できず、12月にずれ込むと発表した。全体の11.5%に当たる。最も遅い地域でも20日までに配達する方針だが、簡易書留のため転居や不在の場合は再配達などが必要で、制度の運用が始まる来年1月1日までにカードを受け取れないのは相当数に上りそうだ。
総務省は「年内に間に合わなくてもデメリットがすぐに生じるということはない」と説明するが、当初11月中の配達を目指していた見通しの甘さが露呈した形だ。
日本郵便によると11月30日時点で、配達時に転居や不在で受け取られていないのは694万通。未配達分と合わせると、1347万通が届いていないことになる。
全体では88.5%の5031万通が1回目の配達を終え、うち4337万通が受け取りを完了した。都道府県別で最も遅れているのは愛知県の69.8%で、次いで岡山県の71.9%、大阪府の74.6%の順。一方1回目の配達を全て終えたのは徳島と高知の2県だった。北海道や石川、奈良など13道県でも99%以上が終了している。