石川県珠洲市(すずし)の郵便局に到着したマイナンバー制度の通知カード=2015年10月(共同)【拡大】
返却に戦々恐々
「郵便局からどのくらいの通知カードが戻ってくるか分からない。戦々恐々だ」。東京都文京区の萩谷彰太郎戸籍住民課長は不安を隠さない。文京区では11月中旬に初回の配達が終わると見込んでいたが、約1カ月遅れる見通しとなった。約107万通ものカードを届ける必要のある名古屋市の担当者は「年内に全市民に届けたいが、一部は年明けに持ち越す」と話す。
東日本大震災で深刻な被害を受けた宮城県石巻市は、既に約5000通が戻ってきた。住民票を異動しないまま避難した被災者の分が一部含まれているとみられ、担当者は「居場所を把握できない」と頭を抱える。約5500万通もの簡易書留の一斉郵送という難作業を強いられた各地の郵便局では、誤配達や紛失が相次ぐ。カード送付の混乱に乗じた詐欺や不審電話も目立ち、政府は注意を呼びかけている。