エンジンは低回転からターボが効き、発進トルクも十分以上。無理に回さなくても余裕で走らせることができる…が、エンジン音のチューニングが素晴らしく、特に始動から低回転時は軽らしからぬ野太い排気音が響いてその気にさせられる。あたかもエンジンが「もっと回せ」と挑発してくるようで、思わずアクセルを踏み込むとすごい加速で「気持ちいいー!」。結果、ちっともエコランする気にならない。先に謝っておくと、今回の試乗、エンジン回しすぎて、満タン法でリッターあたり14.8キロ(公称では23.0キロ)という軽自動車とは思えない超高燃費を出してしまった。実燃費でもホントはもっといいはず。スズキさんごめんなさい。
そして、5速のマニュアルシフト。これがカッチリしていて、シフト操作が気持ちいい。S660やロードスターと比べると、ストロークは少し長めで、ドライバーの身体に対する配置も相対的にだいぶ下になるが、まったく違和感はなく、ごく自然に操作できる。レバーを軽く押してやると、スコッと吸い込まれていく感触は完全にスポーツカーだ。広告でも「いま、マニュアルに乗る。」というキャッチコピーを前面に押し出しているが、その宣伝文句に偽りはないと感じた。惜しむらくは5速という点。運転中何度も存在しない6速にシフトアップしようとして、4速に落としてしまう場面があった。それくらいに車重に対してエンジンのパワーに余裕があるのだ。マイナーチェンジでの6速化に期待したい。
今回も渋滞を含む都市部、高速道路、茨城県・筑波山周辺の山坂道と3パターンで試走。ワインディングでもよじれを感じない軽離れしたボディ剛性、接地感の高い固めのサスペンションは、峠道を元気に駆け抜けても路面をしっかりつかんで離さず、狙い通りにカーブをきれいに曲がっていく。ただし…。