高いんだから豪華で当たり前、と思ったら…
バフッと重厚な開閉音で高い密閉性を物語るドアを開けると、乗り込むまでもなく、そこかしこから高級感がビシビシ伝わってくる。フラッグシップであるSクラスと同じテイストで仕上げられたCクラス譲りのインパネは、光沢素材に革張りダッシュボード、シボの入った軟質樹脂との境目がスムースで内装全体の一体感が高い。光沢面も写り込みが気にならない絶妙な曲面で構成され、インパネの写真を見ていただければわかるとおり、ドイツ車らしからぬ色気が漂う。各スイッチやダイヤル類を操作してみると、程よい重さを感じさせる節度感があり、車両全体の重厚さに見合ったクオリティー。肉厚のレザーシートの座り心地や、電動シートの調整しやすさ、調整幅の広さもあいまって、がっかりさせられるところがほとんどない。乗る前は「高いクルマなんだから豪華で当たり前」と期待値が相当高まっていたのだが、質感全般で期待以上のレベルだと感じた。
「大きさ=正義」を実感
室内スペースは余裕たっぷり。広い車幅と長いホイールベースが存分に生かされており、大人4人がどこに座っても快適に長距離移動できるスペースが確保されている。天井も高いうえに、試乗車は開口面積の広いガラスルーフだったから、後席でもゆったりリラックスして車窓の景色を楽しめる。こういう「大きさ=正義」を実感できるクルマを味わってしまうと、なるほど背の低い乗用車よりもSUVが売れるわけだ、と合点がいく。
乗り降りは、ややよじ登る感じになり、小柄な人だと「どっこいしょ」となってしまうかもしれない。子供や小柄な人を乗せる機会の多いユーザーは、オプションのサイドステップ(試乗車に装備)を追加すると便利だろう。実は標準的な体格の人なら、狭いところでも乗り込みやすい。かがみこむ必要がないから、ドアを広く開けなくてもスッと体を入れられるのだ。シート位置メモリーを活用して、乗り降りの時だけシート位置を下げればさらに楽だ。