荷室は広く天井が高いだけでなく、床下収納も広く深く大容量。背高ボディの恩恵がここにも表れている。ただ、車輪が大きい分、腰高で、リアゲートの下端はそれなりに高いので、重い荷物を地面から持ち上げて載せるのは少し難儀するかもしれない。
荷室の広いクルマに乗ると、ついついやってみたくなる車中泊チェック。今回もトライした。夜勤明けで未明の東名高速を疾走、日が昇ってからの箱根試走に備え、足柄SAで後席を全部倒し、3時間ほど仮眠することに。見た目ではまっすぐ縦に寝られそうな気がしたのだが、実際横になってみると足がつかえた。対角線なら完全に足が伸ばせる。測ってはいないが、体感的にはレヴォーグより一回り広い感じ。ただ、天井はGLCのほうがはるかに高いので、自然な姿勢で寝起きできて楽だった。ま、このクルマの購買層は車中泊なんてしないでしょうが。
ノスタルジーを捨て、合理性をとる
AT車が多数派になって久しいが、ジャガー、アストン・マーチン、ランボルギーニなど、欧州の高級車ブランドでは、センターコンソールにシフトレバーを装備しないクルマが増えてきた。いまやほとんどのクルマで変速制御は車載コンピューターが行っており、シフトレバーは単なる電気的スイッチでしかない。スイッチなら、設置場所はインパネでもハンドルまわりでも電気ケーブルがつながる場所ならどこでもいいわけで、邪魔になるセンターコンソールから取っ払ってしまえ、という考え方である。パドルシフトの普及が後押ししている側面もある。ベンツもこの方向を推進しており、シフトレバーはステアリングコラム右側に生えている。国産車で言えばウインカーレバーの位置だ。で、操作してみると、およそシフトレバーというイメージからは程遠い、フニャッと頼りない操作感で、正直安っぽくて物足りない。しかし、「どうなの?コレ」と運転しながらつらつら考えてみると、エンジンをかけて走り出し、目的地(あるいは経由地や休憩ポイント)で停車するまで、シフトレバーを操作する回数というのは最小で3回(前向き駐車なら2回)しかない。つまり、発進の時にPからD、駐車時にDからR、停車でRからP。発進から停車までたった3回しか操作しないものに、ノスタルジーを言い訳にした凝った手応えなど必要ないのかもしれない。そんな風にも思えてきた。