しかし、しまなみ海道のような人気急上昇には至らず、地元関係者はさらなるPRのきかっけを求めていた。そこへジャイアントが乗り出し、日本国内はもとより、インバウンド需要もつかむ大きなチャンスが訪れた。サイクリング拠点を目指す守山市の宮本市長は「しまなみ海道に追いつき、超えるような、世界一のサイクリングコースにしたい」と意気込む。
シャープ買収「鴻海」と異なるソフト路線
自転車産業は、もともと台湾よりも日本の方が先行し、1980年代までは日本国内にさまざまな完成車メーカーやパーツメーカーが群雄割拠していた。しかしその後、台湾や中国のメーカーが低コストを武器に世界市場で台頭。いつしか技術力でも日本を脅かし、今では日本で販売される自転車の大半が台湾・中国製で、日本メーカーは後塵を拝する形となった。
その構図は、家電メーカーに似通った一面もある。かつて世界に君臨した日本の家電メーカーは、韓国や台湾などアジア勢に押されて業績が悪化。シャープは台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業に買収されることが決まった。
鴻海とシャープをめぐっては、過去に鴻海による出資の約束が実現しなかった経緯があり、買収が決まった現在もシャープ従業員の雇用維持などで鴻海側の方針が明らかになっていない。シャープ側は鴻海のカリスマ創業者“テリー・ゴウ”こと郭台銘会長の意向に神経をとがらせ、静かな緊張状態が続いている。