余談だが、妻がミラノの魚屋で買いものをする時も鮟肝 (あんきも)があれば只で貰ってくる。どうせ捨てるからだ。日本の高級食材がこの店では価値がゼロ。鮭の頭も同様だ。
大矢さんの話を続けよう。昨年、彼は故郷の宮崎に実業家・村岡浩司氏と共にバイエルンのビアレストランを開業した。その時のエピソードだ。
「ドイツから食肉マイスターに宮崎に来てもらい、地元の豚肉を使用してソーセージを作ったのですが、驚いたのは日本では価値が低い部位が加えろ、というアドバイスです。そうすると味が出ると言われたのです」
日本では脂身の多い部位を選ぼうとするが、それを腸詰にしたら脂だらけになってしまう。そんなソーセージがお美味いか? 欧州人には本マグロと他のマグロの区別がよく分からないが、食肉加工についてのノウハウは豊富だ。