まるで戦時…息を潜めて生活する日本人 集団暴走、感情支配「中国」の怖さ 留学生が見たリアル中国(1) (4/6ページ)

2013.4.27 12:30

激化した反日暴動。中国の若者たちは無差別に日本車めがけて跳び蹴りを繰り返した=昨年9月、中国・西安市内

激化した反日暴動。中国の若者たちは無差別に日本車めがけて跳び蹴りを繰り返した=昨年9月、中国・西安市内【拡大】

  • 反日暴動の激化で、襲撃を恐れ中国国旗を掲げ自衛する吉野家=昨年10月、中国・北京市内
  • 反日暴動で壊され、横転したままの日本車。中国人は記念撮影していた=昨年9月、中国・西安市内

 国民向けに「釣魚島は中国のものだ」と既成事実化した上で、「右翼化した日本が勝手に中国の領土を売買している」というイメージを喧伝(けんでん)し、日本側の主張など毛ほども紹介されることはない。

 ああ、これが中国なのだと思った。

 あがる「体感反日度」

 「体感治安」という言葉があるが、この時期、北京の「体感反日度」が目に見えて悪化していくのが分かった。大学や街中で、人々が腹立たしげに「釣魚島」という言葉を口にするのを耳にした。

 大学近くの中華料理店では、「日本人お断り」の張り紙が出された。「自分たちは日本と中国の友好のために来ているんだ、と店主に抗議して渋々外させましたよ」と、ある日本人の男子留学生が教えてくれた。

 新規オープンした日本料理店の客足は、目に見えて減っていった。昼食を食べていたら、サラリーマン風の一行がメニューを見るなり「けっ。日本の料理なんか食えるかよ」と席を立ったこともあった。BGMは日本の音楽から中国のポップスに変わったが、結局、オープンから3カ月もたたないうちに店をたたんでしまった。

店先に中国国旗を掲げて自衛する日系のコンビニ

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