2010年CO2排出量のシェア※各国の比率は、小数点2位を四捨五入しているため合計は100にならない。出典は国際エネルギー機関(IEA)【拡大】
地球温暖化対策の国際的な枠組み作りが難航している。国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP)は毎年開かれているが、ほとんど進展がない。各国とも高邁な理想を掲げつつ、自分のことは棚に上げて他国に負担を求める。そんな会議で昨年は、日本が評判を大きく下げ、中国がほくそえんだ。
成果は決裂しなかったこと
ポーランドのワルシャワで昨年11月11~22日の日程で開かれた19回目のCOPは、最終日は徹夜し23日に延長して閉幕した。例年通りの展開で「週末に最終日を設定し、交渉担当者が早く終わらせて帰りたくなるのを待つ作戦だ」(交渉筋)という。
COP19直前、フィリピンで台風による甚大な被害が発生。気候変動が影響しているとの見方は強く、同国の代表団は「この気候の狂気を食い止めるための成果を出さなければならない」と涙ながらに演説。COP19のハイライトの一つとなった。