政府は12日、来年度から実施する法人税の実効税率引き下げに伴う代替財源として、研究開発減税の縮小で捻出(ねんしゅつ)するお金を充てる方向で検討に入った。企業が使う試験研究費の8~10%に相当する金額のうち、法人税額の30%分を上限に納税額から差し引くこと(控除)を認める「総額型」と呼ばれる制度の控除限度額を縮める方向。財政再建に配慮して、実効税率を下げる代わりに現行の政策減税を見直し、企業に相応の負担を求める必要があると判断した。
研究開発減税の柱である「総額型」は、2003年度に創設された制度。たとえば大企業が年100億円の研究開発を行った場合、8~10%に当たる8億~10億円のうち、30%に相当する2億4000万~3億円に対し税金がかからない仕組み。
今回、政府が総額型の見直しを検討するのは、制度自体が法人税の実効税率が欧州やアジア各国に比べ突出して高かった時代に、企業の法人税負担を軽減する補助金的な役割で導入された経緯があるためだ。