【衆院選】自民、増税派と先送り派の「しこり」残したまま 選挙モードに突入 (2/2ページ)

2014.11.18 22:19

衆院解散、消費税の再増税延期などについて記者会見する安倍首相=18日午後、首相官邸

衆院解散、消費税の再増税延期などについて記者会見する安倍首相=18日午後、首相官邸【拡大】

 野田氏は一貫して再増税先送りに反対してきた。このことは、官邸サイドが、衆院の「73歳定年」という党の内規に抵触するため比例代表から立候補できないことを理由に、野田氏の公認を見送るよう党側に働きかけているのと無関係ではなさそうだ。熊本県連会長の山本秀久県議は党本部で谷垣禎一幹事長と会談し、対応を協議した。

 公明との連携も腐心

 衆院選で自民党は、政権の「ブレーキ役」を自負している公明党といかに連携していくかにも腐心しそうだ。首相は18日、記者会見に先立ち、山口那津男代表と官邸で会談した。今回の衆院選の公明党のキャッチコピーは「いまこそ、軽減税率実現へ。」。会談でも山口氏は消費税率10%への再引き上げと同時に軽減税率を導入するよう求めた。

 集団的自衛権の行使容認をめぐって、首相サイドに譲ったとの意識が強い党執行部には、「軽減税率は何としても勝ち取りたい」(幹部)との思いが強い。軽減税率の導入要請に対し、首相は「承っておきます」と述べるにとどめた。

 その言いぶりには、結党50年の節目を迎え、いまだ自民党の「げたの雪」と揶(や)揄(ゆ)される現状を打破したい山口氏との微妙な距離感がにじんでいた。

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