井の中の蛙? 「郷に入っては郷に従え」間違って使ってはいけない (3/3ページ)

2014.11.23 06:00

 アトキンス氏は「世界ではGDPに対する観光業の貢献度は平均9パーセントだが、日本の場合は約2パーセント」「一人あたりで観光にもっともおカネを落とすのはオーストラリア人。以下ドイツ人、カナダ人、イギリス人、フランス人、イタリア人と続くが、日本には台湾、韓国、中国という近隣国からの観光客が圧倒的に多い」と現状を説明する。

 しかも、京都には年間約2百万しか外国人観光客が訪れておらず、大英博物館ひとつだけで年間420万の外国人が見学するとの数字をみても、日本文化の象徴として捉えられる場所として少なすぎると注意を喚起する。

 すなわち、観光は日本の経済成長に貢献する可能性がとても高いにもかかわらず、実際におカネを落とす外国人へのアピールが大いに不足している、というのである。彼の分野でいえば、文化財の見せ方や説明の仕方が甘すぎ、これでは文化財に目の肥えた人たちを惹きつけられない。

 海外のお客さんの文化や考え方を真剣に知るべきは、輸出産業だけでない。日本で海外のお客さんを迎える場合も同様である。「郷に入っては郷に従え」というフレーズを間違って使ってはいけない。

 ローカリゼーションマップとは? 異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。

 安西洋之(あんざい ひろゆき) 上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)フェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih

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