再生エネ固定価格買い取り制度(FIT)=国民負担によって再生可能エネルギーの導入を加速するため、2012年7月に導入された。再エネの買い取り費用は電気料金に上乗せする形で回収されており、普及に伴い拡大する国民負担の抑制も課題。電力会社には、太陽光など再エネで発電された電気の全量を一定期間、買い取るよう義務付けている。買い取り価格は、経済産業省の専門家委員会が発電コストを検証して毎年見直す。
RPS=国内外のエネルギーをめぐる環境変化に対応し、再生可能エネルギーの導入促進に向けて電力会社に一定割合の購入を義務づけた法律。2002年に成立し、翌年施行された。再生エネの価格引き下げを促す効果があったが、一方で普及促進が遅いなどの批判もあった。再生エネ固定価格買い取り制度の導入に伴い、12年に廃止された。
【プロフィル】澤昭裕
さわ・あきひろ 一橋大学経済学部卒。1981年通商産業省(現経済産業省)入省。87年米プリンストン大学で行政学修士取得。経産省産業技術環境局環境政策課長、資源エネルギー庁資源燃料部政策課長、東京大学先端科学技術研究センター教授などを経て現職。NPO法人国際環境経済研究所所長も務める。著書に『精神論ぬきの電力入門』など多数。大阪府出身。57歳。