税制調査会総会であいさつする麻生太郎財務相(奥側左から2人目)。右端が自民党の宮沢洋一税調会長=20日午後、東京・永田町の自民党本部(斎藤良雄撮影)【拡大】
自民党税制調査会は20日、総会を開き、平成28年度の税制改正に向けた本格的な議論を始めた。国内総生産(GDP)600兆円の達成につながる法人税減税や、希望出生率1.8の実現に向けた子育て支援に関する税負担軽減の仕組みの充実など、安倍晋三政権が掲げた「新三本の矢」の後押しとなるメニューをずらりと並べたのが特徴だ。与党間の調整が難航する消費税増税時の軽減税率の制度設計も並行して進め、12月10日にもまとめる税制改正大綱に盛り込む。
軽減税率以外で最大の焦点となるのが法人税の実効税率の下げ幅だ。政府・与党は実効税率について、28年度に31.33%まで下げると決めている。28年度税制改正では下げ幅を上積みして30.88~30.99%程度にする方向で調整する。
経済産業省は、企業が減税の恩恵を、賃上げや設備投資に振り向ける「経済の好循環」の早期確立を目指し、28年度に20%台とするよう求める。だが財務省は減税に伴う税収減を補うための財源確保が不可欠だと主張し、意見は平行線だ。
経済へのテコ入れと財政への目配りという2つの視点に配慮し、市場にインパクトのある下げ幅をどう打ち出すかが課題となる。
成長戦略の目玉と位置付ける環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の関連では、発効に備えて耕作放棄地への課税を強化し、譲渡や賃貸を促す方向だ。