中国湖北省襄陽で、孫の面倒をみながら談笑する女性ら=2008年7月(ロイター=共同)【拡大】
例えば、都市の非就労者対象の医療保険では、あらかじめ設定された複数の保険料の中から、自身の経済能力に応じた保険料を選ぶことができる。
そのため地方政府は、より多くの加入を増やそうとして、本来の保険料の給付とは別に、納める保険料の額に応じて別途、給付する「補助」の制度を設けているのだ。
同じく年金制度でも、より高い保険料を納付した加入者には、より高い補助を支出している。より長く保険料を納めた場合にも加算金を支出している。
こうした不透明な運用実態について、片山研究員は「本来の給付以外に支出していることが、財政を圧迫する大きな要因」と指摘する。
進む高齢化
加入者に高齢者が増えていることも問題だ。
中国では10年後の2025年には、65歳以上の人口が全体の14%を占める高齢化社会に突入すると推測されている。危機感を強めた中国では10月、1979年から続けてきた人口抑制の「一人っ子政策」の廃止を決めた。