平成28年度予算案が閣議決定され、記者会見で質問に答える麻生太郎財務相=24日午前、財務省(ロイター)【拡大】
政府は24日、臨時閣議を開き、平成28年度予算案を決定した。高齢化で社会保障費が膨らみ、一般会計総額は96兆7218億円と27年度当初予算と比べ0.4%増加。4年連続で過去最大を更新した。新規国債発行額は7年ぶりの低水準に抑えた。政府は予算案を来年1月中に国会へ提出し、3月中の成立を目指す。
政策経費は73兆1097億円と過去最大。医療、介護などの社会保障費も31兆9738億円と過去最大を更新した。ただ、診療報酬のマイナス改定などで27年度当初予算からは5千億円未満の伸びに抑え、今後3年間で自然増を1兆5千億円程度とする財政計画の抑制目標の範囲内に収めた。
安倍晋三政権が掲げる「1億総活躍社会」の実現に向けた政策では保育の受け皿や介護施設の拡充などに約2兆4千億円を盛り込んだ。防衛費は1.5%増の5兆541億円と、初めて5兆円を突破した。中国の海洋進出に備え離島防衛を強化する。外交関連では政府開発援助(ODA)を1.8%多い5519億円と17年ぶりに増額し、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)での積極外交を狙う。
公共事業費などはおおむね横ばいで、大きく減額できたのは地方交付税交付金にとどまった。来夏の参院選を控え、景気への配慮を求めた与党の主張に配慮した格好だ。
税収は景気回復に伴う法人税収や所得税収などの伸びで、バブル期の3年度以来の高水準となる57兆6040億円を見込む。基礎的財政収支の赤字は約10兆8千億円と、9年ぶりの低水準となる。新規国債発行額は34兆4320億円と、27年度当初予算から約2兆4千億円減らした。歳入に占める国債依存度は2.7ポイント減の35.6%と、20年度以来の水準に改善する。