新国立競技場の新たな建設計画で、公表されたA案のイメージ図(技術提案書よりJSC提供)【拡大】
競技場のいすは国産の間伐材を使うことから、政府関係者は「10万円以上寄付した人には名前をいすの裏に彫ることも検討したい」と語る。観客席は6万8千席あり、この方策が好評を得れば多額の寄付が期待できる。
一方、大会組織委員会は、五輪の追加種目の一部競技を地方で開く構想を進めようと、1月に国際オリンピック委員会(IOC)関係者を候補地に案内する。
五輪の追加種目は、組織委が5競技計18種目を内定しており、8月のIOC総会で正式決定する。政府は地方創生や東日本大震災の復興支援のため、追加種目の一部を福島県など地方で行うことを模索。IOCは当初、費用節減の観点から地方分散に積極的だったが、昨年11月のパリ同時多発テロを受け、警備面での懸念を強めている。このため、組織委は早い段階から、国内の候補地を内々に選考し、IOCに安全性などをアピールした方が得策と判断した。